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避難所で必要な物を、ボランティアの田中策次郎さん(右)に伝える本鍛治千修さん(左)=2024年7月3日、石川県珠洲市、寺田実穂子撮影
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 大規模な災害が起きると、避難所や仮設住宅での暮らしからもとの生活に戻るまで長い道のりが続く。能登半島地震の被災地でも先行きの不安が尽きず、どう気力を保つかが問われている。現地で話を聞いた。(寺田実穂子)

 石川県珠洲市の本鍛治千修(もとかじせんしゅう)さん(71)は1月1日の発災時、自宅にいた。幸い家の倒壊は免れたが、5日もすると水が底をつき、避難所に身を寄せることになった。

 そこである光景を目にした。被災者の女性たち数人が炊き出しをして、避難した人々が座っているところまで食事を運んでいた。

 本鍛治さんは夕食後、みんなにお願いした。「動ける人は自分で取りにいってほしい」

 別の日には、外部から届いた…

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